ちょうど昨年の今ごろ(2001年10月)から仮隠居生活に入り、早や慣らし運
転一年が経過してしまいました。当初計画上は何とかなりそうな雰囲気でし
たが実際に生活してみるまでは不安が残ります。おっかなびっくりというか、
こわごわプー太郎を始め、最近ようやっと肉体的にも精神的にも順応してき
たようです。
起床時間と就寝時間、それに週一本の「落語メモ書き起こし」については
この一年何の変化もありません。時間の制約がなくなったんだから乱れても
良さそうなものなのに、起きなければ、寝なければ、書かなければという強
迫がなくなったため、精神的に余裕の決まり事になりました。
大きく変わったのが風呂の時間です。以前なら夕食後一段落つけて九時か
ら十時入浴だったのが、いつでも入れる気安さから朝一、昼一、夕食前、就
寝前と好きなときに入れるようになりました。これってなかなか気分がよろ
しいですよ。ちなみにこの夏、一日に二度も三度もシャワーを浴びて、全く
の汗知らずで過ごすことができました。
映画館通いと生落語鑑賞を週間予定メニューに組み込めたのも変化のひと
つです。映画は一年で三十五本、落語会は六月からの四か月で五本、ほぼ毎
週映画か落語の日を設定することができるようになりました。そのほか、近
くの緑地公園で季節の定点観測とか、思い立った時に図書館に足を運ぶとか
も、いままでできなかった経験です。
そして一番重要な予算執行問題はというと、年度を元日から大晦日までと
決めて表計算ソフトを使用し月ごとの収支、といっても実際には支出のみの
管理を続けたところ、初年度現在までのところ予算不足の問題はなく、逆に
十五％未消化という嬉しい誤算も生じてます。しかしこれは日本国経済情勢
によって左右されるかもしれない、という脆弱さを含んでいるのですが……
ということで「上方落語メモ【世紀末亭】第７集」は、管理者余裕のプー
太郎状態のままスタートすることになります。日本国経済情勢がいまのまま
デフレ基調もしくはフラットなら安泰、もし万が一、政府の巧みな政治手腕
によって立ち直り、再びプラス成長インフレ模様となりますとゆっくりもし
てられませんので手が回らん。ということにもなりかねませんが、まぁ、付
き合えるところまで付き合ってくださいませ。
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